生活機能低下の原因、認知症がトップ

2018-02-07

日本医師会総合政策研究機構(日医総研)は、在宅療養が困難になった全国の事例に関して調査を行った。独居と同居の両方を調査し、生活機能低下の原因を探った。独居、同居共に認知症の割合が最も高いことが判明したが、同居の場合は重度の認知症の場合でも在宅療養を継続できているとのことである。

独居と同居、どちらの場合もトップに

約500の診療所にアンケートを依頼し、在宅療養が困難になった事例について調査を行った。その結果、生活機能低下の原因として、独居は認知症の割合が32.0%と最も高かった。以下は筋・骨格系疾患、がん、脳・脳血管疾患、呼吸器系疾患などの順。同居の場合も認知症が28.4%と最も多く、以下は脳血管疾患、筋・骨格系疾患、呼吸器系疾患の順であった。

日本で認知症の方が多い理由としては、①認知症になりやすい遺伝子を持っている②認知症になりやすい生活習慣がある③認知症の診断が優れている、などが挙げられている。

セルフケア能力を向上させるためには

在宅療養が困難な場合であっても、訪問看護や介護の力によりセルフケア能力を向上させることができると日本地域看護学会誌の研究報告で公表された。「信頼を築く」「感情の表出」「活動性を高める」「調整」「傾聴」「共感」「受容」等の介入により、8事例のうち7事例にセルフケア能力の向上が見られている。

セルフケア能力が向上しなかった原因としては、家族関係の調整不足が考えられる。認知症と診断されると、「認知症だから」と周囲の者が回復への努力を諦める傾向があるが、認知症の原因によっては薬物治療などによって改善する場合もある。諦めは介護者の精神的・肉体的な負担を増やすことにも繋がる。認知症の方に対しては、失われた能力の回復を求めるよりも、今できることを見つけることが大事である。

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