看護師の転職は3年間働いてからがベスト!?転職市場や転職のポイントなど【体験談あり】

看護師の転職は3年間働いてからがベスト!?転職市場や転職のポイントなど【体験談あり】

こちらの記事では、3年目の看護師に転職を考える人が多いことに対して、転職のポイントを解説していきます。
まだまだ若手である3年目の看護師が転職を考えた時に、経験値が少ないことが気がかりとなり転職に踏み切れないということもあるのではないでしょうか?ここではそのような方の不安や疑問などについて分かりやすく解説しているため、ぜひ対策方法などを参考にしてみてください!

1.3年目の看護師が転職を考える理由

もっと楽に働きたい

看護師の仕事は体力勝負です。そして覚えることも沢山あるので、日々仕事に疲弊しきっている方も多いのではないでしょうか?そういった環境のもとで働き続けると、もっと楽に働きたいと考える方も多いようです。とくに規模の大きい病院で勤めていた看護師が、落ち着いた環境のクリニックへ転職するケースが多く見受けられます。

 

もっと良い条件で働きたい

今よりももっと良い条件のもとで働くために転職をする人も多くいます。給与や昇給が思っていたよりも上がらないことから転職を決める人や、休日が少ないことでプライベートを満喫することができずシフトの希望が通りやすい職場へ転職を決める人となどがいます。

ある程度仕事に慣れてきた3年目というタイミングでは、働く条件についての悩みが生まれやすい傾向にあるようです。また、他の職場で働く知人との条件の違いに不満を持つ人もいるようです。

 

仕事が辛い

患者さんやご家族の方の心と体をケアする看護師は簡単な仕事ではありません。やりがいのある仕事だからと言っても、辛い業務に身体が付いていけなくなることもあります。患者さんの出入りが激しい病棟や、人員体制が整っていないため一人ひとりの業務量が大きな負担となる環境ではとくに仕事が辛いと感じる事でしょう。そういった場合にはもっと落ち着いた環境に移りたいと思い転職を行う人も多くいらっしゃいます。

 

結婚などのライフイベント

結婚を機に引っ越す人や、出産に向けて仕事をセーブしたいと考える人、あるいは子育てや介護と仕事を両立する人など、様々な看護師がいます。ライフイベントやライフステージの変化に伴い、時間的・体力的な側面から転職を検討する看護師は多いようです。またケースとしては、正社員からパートに切り替える看護師も多くいます。女性が多い職業ならではの転職理由ですね。

働き口としては、やはり労働者一人ひとりの家庭の事情をしっかりと理解してくれる職場であることがとても重要になってくるでしょう。

 

人間関係が悪い

医療の現場は人と人が関わり合いながら働く環境なので、人間関係のトラブルはめずらしいことではありません。派閥間のいざこざやいじめといった悲しい理由で転職を決める人もいらっしゃいます。職場の大小を問わず、人間関係のトラブルはどこででも起こり得るので、対人関係を理由に転職を決める人も多くいらっしゃいます。

通常の業務による疲労に加え、精神的なストレスも重なることで早急に転職をしたいと言った声も聞こえてきます。

 

2.丸三年は働くべき!?理由を5つご紹介

 

3年未満では経験値としては物足りない

看護師の仕事に必要なスキルは医療知識経験です。経験とは業務を効率よく進められる力を得られるだけではなく、看護師としての知識の増幅やアセスメント力の向上にもかかわってきます。雇用側としては、「信頼できる看護師=経験値がある看護師」と考えることもあるでしょう。

もちろん若手でも優秀な看護師はたくさんいますが、やはり経験が浅いということは採用の面で決め手に欠けてしまうことがあるのも事実です。また教育制度が整っていないような職場では、若手の看護師の受け入れが難しいと判断されてしまうこともあるようです。

人の命にかかわる仕事なだけに、いざという時にも冷静に動くことができる、経験豊富な看護師が求められる場面は多くあります。

 

リーダーやプリセプターの経験がない

3年未満の看護師の場合、リーダー経験やプリセプターとして後輩看護師の指導にあたった経験がないケースがほとんどだと思います。

リーダーやプリセプターなどの指導側に立った経験がある看護師は、“病院からある程度一人前として認められていた”という証にもなり、転職活動を有利に進めることができるでしょう。実際にリーダーやプリセプターを経験している看護師は、広い視野で周囲のスタッフとのバランスを図りながら連携する実力を身に付けている方が多い傾向にあり、転職市場では即戦力として重宝されます。「リーダー経験者募集」などという求人も多くあるものです。

そのためリーダー経験やプリセプター経験を積んでから転職を考えることも一つの目安かもしれません。

 

丸三年働くとキャリア・実力共に自信がつく

丸三年働く事で看護師としての実力と自信をつけることができます。

1年目は初めての仕事を覚え、実践し、少しずつ慣れていくことで精いっぱいですね。

2年目には自分で考えて仕事を行えるようになりますが、まだまだ知識や経験が足りず、先輩看護師のフォローを受けながら働く時期です。

3年目になる頃にはそれなりに責任のある業務を任されることも増えてきて、さらなる実力を付けていく時期に入ります。また後輩に教える機会も少しずつでてくることなどから業務の幅が少しずつ広がり、視野を広げながらレベルアップしていく時期でもあります。

このような流れで仕事をこなしていくことで看護師としてのキャリアを築き、実力を付けていくことができるので、丸三年働くことは重要視されます。

 

3年働くと次の転職が有利になる!

採用側としては、3年間の看護経験を踏んだ人材を確保するメリットがあります。

まずは、3年間働き抜いたというバイタリティを認めてもうことができ、一通りの業務経験があると判断され即戦力として期待されます。上記で述べたように3年間働いたことで看護師として独り立ちできていると判断してもらいやすいでしょう。

さらに臨床経験3年では給与の基準が繰り上がる場合も多くあり、収入アップもしやすくなります。3年未満の看護師だと経験が浅いと判断されたり、継続して働くことができない人と思われることもあるので、3年間働いたという経験はそれだけで好印象を与えることができるでしょう。

また一般的に、ベテラン看護師と比べまだまだ若手の4年目は体力があり、さらに柔軟性が高いと思われやすいことから、“新しい環境に入っても人間関係をうまく構築しながらしっかり働ける人材”として評価を得やすい傾向にあります。

 

多くの看護師は3年目に仕事が楽しくなってくる!

看護師歴1,2年目では、多くの方が仕事をこなすだけで精一杯だと思います。正直楽しさゼロと言う方もいらっしゃるのではないでしょうか?命を預かる責任の重さ、体力面、先輩との人間関係など、その原因はさまざまだと思います。

しかし3年目になると業務にもだいぶ慣れてくる時期なので、仕事を楽しむ余裕が生まれてくる方が多い傾向にあります。それは患者さんや同僚とのコミュニケーションであったり、仕事へのやりがいや、自分なりの仕事の工夫など、様々な場面で楽しみながら働くことができます。そうなってくると転職に対する考え方も変わってくる可能性が出てくるのではないでしょうか?

例えば給与や条件を軸に転職したいと考えていた方が、看護師としてどのように成長していきたいかなどのキャリアビジョンをもとに転職の方向性を切り替えていくケースがあります。

看護師は、看護師として働くことに楽しさややりがいを感じられるようになるまでに時間がかかることが多いため、それを認識できるようになってから転職活動を行うことで転職の方向性やキャリア形成もより見えてくるでしょう。

 

3.【事例】こんな人は転職を考えなおそう

事例① 給与重視の転職を考えている人

『看護師は他の業界よりも給与が高いと思っていましたが、働いて3年程度では満足のいく給与がもらえず、この先も大きな昇給が見込めないと分かり転職を考えるようになりました。仕事へのこだわりはないので、今よりも給与が高い職場を見つけてすぐに転職できればと思います。』

 

【解説】

仕事とは労働と報酬の等価交換です。給与が高いというだけで就職先を決めてしまうことはリスキーなので、今一度考え直してみましょう。

給与が高い裏には休みが少なかったり、人員が足りないことで一人当たりの業務量が大きかったりなど、きつい状況が待っていることもあります。そのため、給与だけなく他の条件についてもきちんと考えておく必要があるでしょう。

もしあなたがこの事例のように「仕事へのこだわりがない」と考えている場合、一度仕事に対する考えを書き起こしてみるのがオススメです。例えば勤務時間帯の希望、職場の規模、施設の整備具合、好きな業務・苦手な業務など。書き起こしてみると予想外に仕事に対してこだわりを持っていたことに気付く方も多いと思います。

給与を再優先に職場選びを行うことは悪いことではありませんが、その他の条件もしっかり見ておくことが大切です。譲れない条件を軸にしつつ、広い目線で求人を見ることを忘れずに進めるとよいでしょう。

 

 事例② 人間関係が辛いから転職を考えている人

『人間関係に苦しんでおり、先輩からいじめのような嫌がらせを受けています。私に仕事を押し付けてきたり、些細なことでもオーバーに叱られることが多くあります。周りに相談できる上司もいなく、居心地の悪い職場に一人で悩んでいます。職場に出向くことも辛い状況のため転職したいと考えています。』

 

【解説】

人間関係を理由に転職をする人は多くいらっしゃいます。これは看護師業界だけの話ではなく、他業界でも多く挙げられる理由の1つです。そこで人間関係がきっかけで転職をするときに注意しなければいけないのは、次の就職先選びの軸をしっかり設定することです。まず人間関係のトラブルを回避するために元の職場を退職しても、次の職場が友好的な人ばかりの環境とは限りません。さらに元の環境を抜け出したいあまり、職場選びの軸を職場の雰囲気だけで判断してしまうと、今度は別の不満を抱くことになりかねません。

そうならないためには、あなたがどのような働き方を望んでいるのかをしっかり書き出し、転職活動における軸を決めておくことが重要です。給与、休みの日数、業務内容などそれぞれの項目にご自身の要望を当て込んでみましょう。人間関係に悩んでいたのなら、職場の雰囲気の他に、上司と相談できる体制が整っているのかなども項目として追加しても良いと思います。注意していただきたいことは、早く転職したいという気持ちを優先して、職場選びが雑になってしまわないように準備をすることです。焦って次の職場を探すことのないよう、計画的に進めていくことが重要となっていきます。

 

4.看護師3年目で転職すべき場合とは?

結婚・出産などのライフプランがある場合

結婚や出産を控えている方で、今の職場ではやっていけないという場合には転職することをおすすめします。残業が多い、シフトが安定していないなどの労働環境では、家庭での時間を十分に確保することができず、公私ともに充実させることが難しくなってしまうでしょう。

また夜勤などの不規則な労働により、家族との生活リズムが合わないことでストレスを抱くこともあります。特に出産を考えている方は特に早めに考えておくのが良いでしょう。

産後復帰後の職場がストレスだらけの環境では心身ともに負担がかかります。転職後、すぐに産休というわけにはいかないので、しっかり未来設計を行い、余裕のあるタイミングで転職活動を進めていきましょう。

 

対人トラブルが原因の場合

看護師の仕事は人と人とのコミュニケーションがとても重要です。特に若手の看護師は先輩の指導を受けながら成長していきます。しかし人間関係が上手くいかず、居心地の悪い職場で働いている若手看護師も多くいると思います。

看護師の職場はほとんどが女性で構成されていることからも、対人関係のトラブルにより心身のバランスを崩してしまう方も多くいます。

確かに継続して丸三年間、同じ職場で働いた方が転職の際に有利になるのは事実ですが、体調を崩してしまっては元も子もありません。健全な環境で多くの経験を積んでいくことで、看護師としてより成長することができる可能性も広がるでしょう。対人トラブルを理由に転職を考えている方は、今のご自身の状況を客観的に考え、転職するか否かを丁寧に見極めるのがオススメです。

 

残業が多く体力的についていけない場合

看護師の職場では、多忙のため定時に帰宅できず、残業が発生するケースがかなり多いのではないでしょうか?

一日中立ち仕事をしているうえに労働時間が長くなると、体力的についていけない方もいると思います。実際に看護師を含む医療業界の労働時間は長いとされ、サービス残業が定着している病院や施設は多くあります。

さらに業務時間外で勉強会や係活動を行っている病院も多くあります。

無理をしながら働く状況が続き、心身のストレスから体調を崩す方がいるのは事実です。体が追い付かないほど忙しい職場であれば、転職という道を選択するのもひとつでしょう。

「忙しい環境で働き実力を身につけるというスタイルが性に合っている」という方もいるかもしれませんが、まずはご自身の健康を第一に考えることが大切です。自分の体と相談しながら、転職について考えていきましょう。

 

5.看護師3年目の転職市場

 

前述の通り、3年間働くことで独り立ちと認識されることが多いので、それに満たない3年未満の転職市場において、良い条件の求人は多くはありません。やはり経験が少ないと判断されることで、採用しても教育コストがかかったり、期待している仕事をしてくれないなどの懸念点からなかなか好条件での再就職は難しいとされています。

ですが、看護師歴3年目の場合“第二新卒”として採用をしている病院もあります。普通の新卒と比較し社会人経験があることや、期間は少ないとはいえ看護師経験もあるので重宝されるケースもあります。多くの中途採用と異なり給与や条件は新卒基準になることが多いですが、基礎をしっかり学ぶ環境が用意されていることが多いので、新しい職場でも寛大に受け入れてくれるメリットがあります。

「給与アップやスキルアップをめざしたい」という方は、少なくとも3年間は同じ病院で働き、4年目以降に転職をする方が、より希望の条件にあった職場を見つけやすいでしょう。

一方、人間関係やライフステージの変化などでどうしても職場をかえたいという場合は、“第二新卒”という枠で応募してみることも方法の1つとして頭に入れておきましょう。

 

6.3年目で転職する看護師必見!転職のポイントと注意点

転職理由はポジティブに伝えよう

転職理由をそのまま書き出してみるとネガティブな内容になりがちです。例えば、給与が低い、業務量が多すぎて体力的にキツイ、スキルアップが見込めないなど否定的な印象が多いかと思います。事実そういった理由で転職を望んでいるので間違いではありません。

ですが、採用面接の場でそのまま発言してしまっては面接官に良い印象を与えられないでしょう。

転職市場では、“看護師は3年間働いて一人前”という認識が一般的です。3年未満の転職者がネガティブな発言ばかりをしていると、面接官の信頼を得ることは難しいです。

またネガティブな理由をもとに職場選びを進めると、自分の強みや本当にやりたいことが埋もれてしまいます。辞めたい理由だけではなく、次の職場に移りどのように働きたいのかを考えることで、ポジティブな転職理由が思い浮かんでくるのでぜひ考えてみましょう!

 

転職先に求める条件を明確にしよう

前項に関連しますが、次の職場でどのように働きたいかを考え、求める条件を明確にしましょう。さらにこれまでの経験を振り返り、自分の強みをしっかりと理解しておくことが重要です。

まず求める条件ですが、項目を決めてそれぞれに自分の希望をあてはめていくと進めやすいでしょう。仕事内容や勤務地、職場の環境、規模、年収、キャリアステップなどの項目ごとに条件を設定することで、より自分にあった職場を見つけることができます。合わない職場に就職してしまうと、すぐに転職したくなってしまう可能性もあるので、焦らず自分に合った職場選びをしてください。

ご自身の経験を見つめ直し、自分の強みを理解する作業は、看護師経験が浅い方ほど大切です。理由は看護師としての実力に加え、強みをアピールすることで、経験の浅さをカバーすることができるからです。採用担当者に「この人はまだ若いけど伸びしろがありそうだ」と印象付けられるよう、強みを明確にしておきましょう。

 

7.【体験談】3年目看護師の転職事例をご紹介!

実際に3年目の看護師がどのようにして転職をしてきたのかを体験談としてご紹介します。

 

Aさん:家庭を考えクリニックに転職

結婚をきっかけに、元いた職場での働き方に不安を感じるようになりました。それは将来出産を迎えた時に家族と向き合う時間を確保できるかどうかという不安でした。産休や育休といった制度はありましたが、復帰後の働き方に関して定時に仕事を切り上げられるのか、業務量が多く体への負担が大きいことで家庭と仕事を両立できるかといった心配がありました。私としては、仕事と家庭を同じくらい大切にしていきたいと考えていたので、早い段階から自分に適した環境に転職しようと決意しました。

まだ3年目で経験が浅いため、雇ってもらえないのではないか?ととても不安でしたが、最終的には自宅から通いやすいクリニックに無事転職することができました。看護師としての経験に加え、私が大切にしている看護師観をアピールできたことが内定に繋がったのかと思っています。

以前の病院勤務と比べて勤務時間や休日も安定しているので、家庭での時間もしっかりと確保できるようになりました。

 

Bさん:息苦しい病院から訪問看護ステーションに転職

職場の人間関係がギスギスしており、日々息苦しさを感じていました。若手という立場だったので先輩看護師にいろいろと質問したいことがありましたが、機嫌を伺いながら声をかけなければならず、この環境は自分の成長にとって良くないと思い転職を決めました。

元の職場では急性期病棟で勤務しており、患者さんとのコミュニケーションを大切にしてきました。転職はキャリアアドバイザーの方にこれまでの経緯を聞いてもらい、訪問看護をすすめていただきました。実際に働いてみて、ご自宅にいる患者さんのケアを行うことは、前職での経験を活かすこともでき、一人で訪問することで実力が身に付きやすいと感じています。また一人で仕事をすることは、人間関係に悩んでいた私にとって気持ちに余裕を作ってくれています。

3年目での転職に若干の不安はありましたが、これまでの経験を認めてくれる職場に出会えたので転職に踏み切ってよかったと思っています。

 

8. まとめ

いかがでしたでしょうか?一般的に丸三年働くことで、一人前の看護師として判断されるケースが多いです。なにかと責任が増えてくる3年目の時期、歯を食いしばって働き続けることで、この先のキャリアアップに役立つかもしれません。特にリーダーやプリセプターといった役割はある程度の人員がいる規模の大きい職場でしか得られない経験です。体力がある若いうちに苦労を経験してみるのも今後の成長に必要なことかもしれません。

しかし、3年未満で転職をしている看護師も大勢いいます。ご自身が看護師として働いていくにあたり、転職が良い方向に作用するかどうかをしっかりと考えていただければと思います。ヤクマッチ看護師はそんな皆様の転職活動を全力で応援いたします!

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