療養病院の看護師転職・求人情報の一覧

病院には大きく分けて5つの病床の種類があります。一般病床・療養病床・精神病床・感染症病床・結核病床です。このうちの療養病床をメインとする病院のことを療養病院と言います。
そもそも療養とは症状が慢性期になった方、あるいは長期にわたる介護が必要な高齢者が医師の管理のもと必要な医療を受けることができる病院のことです。使用できる保険は医療保険だけでなく介護保険も利用できる場合があり、他の病院が医療をメインで提供しているのに対し、介護も提供しています。
療養病棟における看護師の業務と役割は一般的な病床と同様の医療処置を行います。その上で、長期療養によって感じやすい精神的な負担や肉体的ストレスを緩和することが目的です。医療ケアだけでなく介護的なケアも必要になってくることから、おむつ交換や入浴介助、体位変換、緩和ケアやレクリエーションの開催といった業務も行います。
しかし、2017年度末で療養病院は廃止になりました。療養病院は医療と介護を同時に受けられるということでニーズの高い病院でしたが、一方で医療の必要性が低い患者も多く病院を利用してしまっているという問題点も抱えていました。
医療の必要性が低い患者と高い患者が混在してしまっていることで医療の効率化が進まず、医療費の高騰や看護スタッフの人員不足が問題となってしまったといのが廃止の経緯です。
2017年度末で廃止が決定した療養病院は移行期間を持った後2023年までに全面廃止となる予定です。
今後は2018年に創設された介護医療院に転換されます。介護医療院とは、利用する人が長期にわたって暮らせる設備に加え、経管栄養や喀痰吸引などの医療的ケアに対応できる環境が整備される施設のことです。また、看取りやターミナルケアを実施できる人員や環境も整えられます。
2018年12月現在で介護医療院は全国で113カ所に開設されました。今後も少しずつ介護医療院は全国に増えてくるものと考えられています。
2023年に療養病棟は完全に閉鎖をされますが、新たに創設された介護医療院においても看護師の役割は非常に重要なものと言えるでしょう。少子高齢化が進んでいく中、看護師が担う役割はますます大きくなってきます。